認知症になると、徘徊をするようになることがあります。しかし、この徘徊によって行方不明になってしまう方や、痛ましい事故に遭われる方もいます。それはとても悲しいことですが、ご自身の親がもし徘徊をすることになったときのために、対応について考えておかなければなりません。

まず、なぜ徘徊をするのかと言う点について探ってみましょう。アルツハイマー型であれば、記憶障害であったり『見当識障害』といって時間や場所、人がわからなくなってしまうことが原因です。

歩いていても道がわからなくなってしまうことで、行方不明になるのです。なぜそういったことが起こるのかというと、それは自分がどこにいるのかがわからないことなどによる不安や、周りに必要とされていないのかもしれないと寂しく考えてしまうことに起因していると言われています。

例えば、亡くなっている友人などに会いたいと考え行動に移そうとすることもありますし、主婦をしていた頃を懐かしんでか、買い物に行こうとすることがあります。その他にも、今住んでいる場所を自宅だとわからずに、以前住んでいた家に戻ろうとするパターンもあります。

夕暮れ時の時間帯になると、帰りたいという気持ちが強く出てきて、徘徊をしてしまうことが多く見受けられます。対処法としては、最初から咎めるような言い方で行動を遮ることは良くありません。

高齢者の方としては、自分なりに目的があり外出をしようとするからです。なので、家族の方は以前と変わらないくらいに落ち着いて対応することが大事です。本人が出かけたなら、気づかれないように後ろからついていくようにします。

そして、良いタイミングで何気ない風で偶然を装い、一緒にご飯を食べようなどと促しましょう。本人が自由に行動をすることができるとわかったなら、きっと気持ちも落ち着くかもしれません。

ただ、家族の方も仕事などで家を空けることもあるかと思います。そういったときには、色々な場所に外出をさせることも手段です。散歩に行くのでもいいですし、お茶をしたり食事、買い物でも良いでしょう。

一緒に出られない場合は、ホームヘルパーの方などに頼んでみるという方法があります。外出をする機会があると、閉じ込められているという気持ちも薄れるので適しているのです。

また、外出先は近所のお店や商店街にすることも大事です。そして、お店の方と知り合いになっておくようにして、高齢者本人をお店の方に紹介します。それから、後で連絡先を渡して迷子になりやすいことや、1人で歩いているのを見かけたら教えてもらえるように頼むようにしましょう。

さらに、自宅の住所や連絡先が記されている名刺を用意することも一案です。その名刺をバッグや財布の中に入れておくのです。そして本人にも知り合いに渡してといって持たせます。

全く知らない方に渡してしまう可能性もないとは言い切れませんが、もし迷子になってしまった場合に役立つのではないでしょうか。認知症の徘徊への対策にはこの様に周囲の協力も必要になってくるということです。