介護をする対象者が認知症を患うこともあるでしょう。認知症は根本的に治療をすることはできないと言われることもあります。それでも、認知症の種類によっては、手術によって治療をすることができる可能性もあるものもあることをご存知でしょうか。

認知症の中では、アルツハイマー型のものが有名かと思います。とは言え、アルツハイマー型の認知症は認知症の中の半分ほどの割合を占めるだけに過ぎないのです。そういったことから、認知症というとアルツハイマー型であり、治ることがないと考えるのはまだ早いということです。

認知症には、『特発性正常圧水頭症』からきているものもあります。この症状は、頭蓋の中に水が溜まってしまうことにより、脳室が大きくなってしまうものです。脳というのは、いつも髄液に浸された状態にあります。

脳室において髄液が作られていて、脳や脊髄の周りを巡っています。しかし、何か問題が起こり滞ってしまうことで、脳室が大きくなってしまうことが起こります。この状態になることで、髄液の巡りが悪くなってしまうことや、吸収が悪くなることがあるということです。

こうした症状は、くも膜下出血や髄膜炎になった後に起きやすいのですが、高齢者であればなぜそうなるかわからないままに、脳室が大きくなっていってしまうことがあるのです。そうした中で徐々に髄液が溜まっていくことで、状態は悪化してしまうことがあります。

『特発性正常圧水頭症』では、認知症の他にも歩行障害や脳失禁(尿を漏らしてしまう)などが起こってしまいます。髄液の流れを改善させるためには、『シャント術』というバイパス手術を行うことが有効です。

この手術により、歩行障害などの改善を見込むことが可能です。ただ認知症については、早めに治療をすることが大きなポイントです。早ければ、それだけ回復できる可能性が高いので、いつもと違う様な気がするなど、気になる点があったなら、まずは専門医に診てもらうことが大事です。

また、脳虚血と言い血管が細くなることで脳に血流が届かない状態も、認知症に繋がります。脳卒中を起こした後に認知症になることがあることも覚えておきましょう。3か月から1年ほどは気を付けなければいけません。手足に痺れを伴うなどの点が、アルツハイマー型とは異なります。

さらに、頭部に外傷を負った後に起きる『慢性硬膜下血腫』も十分に注意が必要です。頭蓋骨の内側の硬膜に徐々に出血が起き、血腫ができることを言います。脳が圧迫されてしまうほどに出血が多くなることで、認知症を発症することがあります。

出血の原因となる頭をぶつけるなどの事故が起きてから、数週間から数か月後に発症するでしょう。頭が痛くなるなどの症状があるなら注意をすることが大事です。そして、脳腫瘍から認知症になる可能性もあります。

これは、脳に異常な細胞が増えてしまう症状です。転移性脳腫瘍と言って、他のがんが脳に転移してできるものと、脳組織そのものからできてしまう、原発性脳腫瘍の2種類があります。

前頭葉の左側にできてしまえば、認知症になる可能性が出てきます。言語障害などが起きることが特徴です。上記に挙げた症状は、治療ができるものなので、アルツハイマー型との違いを知っておくようにしましょう。