介護をする際には、高齢者を床ずれ防止の意味合いで体位を変える作業をする必要があります。この体位を変えるという作業は、介護者にとっては避けては通れないものと言えます。

体位の交換は1種類ではありません。数種類ある交換方法を知っておくようにしましょう。仰向けに寝た状態を仰臥位(ぎょうがい)と言い、横向きに寝ているなら側臥位(そくがい)と言います。

腹臥位とはうつ伏せの状態を言いますし、座った状態なら座位と呼びます。座位に似た半座位は座位と仰臥位の間に位置します。上半身が大体45度程度に起こされた状態となります。

立位は立っている状態です。座位にも種類が存在し、ベッドの上で足を伸ばして座ることを長座位と言いますし、ベッドの端に腰かけて足は床に下ろしている状態は端座位(たんざい)となります。

仰臥位や側臥位などといった、いつもはベッドで横になっている方も、食事を摂る時などは半座位の姿勢となることが考えられます。さて、どういった体位の変え方が良いのでしょうか。

介護を受けている方の膝が曲がる場合は、まず、手を胸の上に置いて膝を立てましょう。それから、介護者が横に立って肩及び膝を手前に引くようにして倒すのです。もし膝が曲がらない方の場合は、手を胸の上に置いてから真っすぐに寝かせます。

横に立って、片方の手を肩に、そしてもう片方の手については、手前にある太腿の下から入れて奥の方の太腿を持ちます。仰臥位から端座位に体位を変えるなら、相手の方をやや上げて、首から斜めに手を差し入れます。

このときは、できるだけ体をくっつけて行うことが大事です。体が離れていた場合には腕の力のみで行う形になってしまうので、気を付けなければいけないのです。続いては自身の手が相手の背中にきたら、抱き起しましょう。

端座位に変える際には、上体が起きたままで膝下に手を差し入れて、膝をベッドの隅に移動させます。体位を変えるなら、一番に安全性がポイントになります。高齢者は、体のどこかが痛いという場合や、麻痺があることも考えられます。

高齢者の身体がどういった状態であるのかをきちんと把握した上で安全に行うようにしましょう。体位の交換は2時間に1度行うことが目安となっています。これは、床ずれを防ぐためです。

それに、体位を変える際に高齢者が楽な姿勢でできるように、苦痛にならないようにする点も大事になってきます。また、介護者自身も疲れてしまわないようにすることも、介護の場面では重要になってくるものです。

こちらが力任せに体位を変えると負担になってしまうこともあるので、できるだけ本人の力も使うようにすると良いです。介助は、押すのではなく引くというのが基本となります。体がどういった構造であるかを分かった上で、それを、体位を変える時に役立たせることも必要でしょう。

無理をすると、介護者が腰痛になってしまうなどといったこともあるので、高齢者の運動能力を活用して体位の交換ができることが望ましいのではないでしょうか。